今月のひと枝「ミズメ (水目・水芽)」

ミズメ (水目・水芽) <カバノキ科・カバノキ属>

日本固有種の落葉高木。カバノキ科の仲間では高さが最大級。本州の岩手県以南、四国、九州に分布。葉は葉身6~13センチの卵形で先端は鋭くとがり、ふちに短い重鋸歯を持ち、長枝では互生、短枝には1対つく。樹皮には横に長い皮目ひもくがありサクラに似るが銀灰色。枝や幹には傷つけるとサロメチールの匂いがあり、ヨグソミネバリ(夜糞峰榛)の名を持つ。また、アズサ(梓₎とも言い材質が強靭なため神事に使う梓弓や道具の柄に使われた。ミズメとは樹皮を傷つけると水のような樹液が出ることから。・・・▼ヨグソミネバリ。一度聞いたら忘れられない名。口にするのもためらうが、昔の人には不快な匂いだったのかも。ただし、この独特な匂いは魔除け効果もあったと聞く。▼強烈な香りで印象に残る樹であるが、葉の個性が乏しく見逃してしまいがち、久々の出合いであった。▼今年も間もなく、決して見逃してならない日が訪れる。被爆地ヒロシマの声を今こそ世界へ!

~佐伯区湯来町2024・7~


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