樹木いきいき講座 <その22>

3班 藤原満男

~~雑草について~~

草刈りシーズン真最中。あちこちで刈り払い機が活躍しています。刈ったと思ったらまたすぐに伸びる。今回は逞しい雑草について思いを馳せてみました。

まずは、雑草と作物、野草の違いから。
作物と雑草は、人が手を入れた田公園、住宅などで生育します。これら作物と雑草に対し、人工的ではない野生で生育するのが野草です。種をまいたり苗を植えたり水をやったりする作物に対し、雑草や野草は人の手助けが要らないものです。

昔、人間は暮らし始めた土地で役に立つ植物を作物として育てました。雑草にとっては濡れ衣かもしれませんが、人間が作り変えてしまった土地に、望まれずに生まれてくる植物が雑草と定義されます。

では、なぜ生えて来るか?
『成長が早くてすぐに花を咲かせ長い期間種を作る。』『種が眠る特性がある。』『一斉に芽が出ない。』『ジャガイモやサツマイモのように、茎や根のような栄養器官が残ると再び成長する。』『風で種が飛ばされ鳥や人間など動物に持ち込まれることもある。』何より適応能力生命力が高いからです。言い換えると、人間がつくりかえてしまった土地に、望まれずに生まれてくる植物ということ。

しかし、角度を変えてみると、雑草は不毛な土地にも種を落とし発芽させ根を下ろします。根は強力な力で固い土を砕き、アミノ酸、糖質、ビタミンなど色々な物質を出します。それを目がけて土壌微生物が集まってきます。その微生物を食べるために、ミミズやダニなどの小さな動物たちが集まってきます。こうして土が賑やかになり、保水力や保温力も増し、微細な団粒構造ができて、雑草が生き物を育む土にしていくのです。雑草は、大地を蘇らせる力を秘めており大きな役割を持っています。共存は中々難しいところですが・・。


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