活動日:2016年10月16日(日曜日)
参加人数:12名
とっくり病に罹った桧
「杉は水分の多い谷に、桧は水分の少ない尾根に植える」という定説を森林に関わる人ならずとも一度は耳にした事があるのではないでしょうか。では、この定説に反し「杉が好む様な湿潤な場所に桧を植えるとどうなるのか?」という疑問に答える事が出来る人は、そう多くはないでしょう。答えは、「〝とっくり病″という病気に罹ってしまう」です。地際に近い部分が異常に太ってしまい、文字通り「とっくり」の様な形になってしまうのです。写真は現在、間伐作業に取り組んでいる湯来町伏谷の桧の人工林で、このとっくり病に罹った桧です。この桧を目にした間伐メンバーは、こんな形になる桧の品種だ、とか、病気だ、とか興味津々でした。
このとっくり病ですが、「病菌」によって発症するのではなく、一種の生理障害が原因となっていると言われています。水分が多く肥沃な土地に生えた桧に多く見られ、地際の肥大化した部分の材質は、正常な部位に比較して著しく劣っており建築材として使用するには適していません。
一般的に水分と養分が少ない場所を好む桧は、杉に比べ水分を含んでおらず、建築材として使用する際の乾燥も比較的短期間で容易に出来ます。
さて本題の間伐作業ですが、今年12月の完了を目指し予定通り進捗しています。今後とも間伐部会にふるって参加下さる様お願いします。
急斜面の藪の中での伐倒作業に悪戦苦闘
報告:部会長 河野 裕人
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