クマノミズキ(熊野水木)<ミズキ科・ミズキ属>
落葉高木。本州、四国、九州に自生する。葉の長さは8~17㌢、幅3~7㌢の細長い卵形で、鋸歯はなく縁はしばしば細かく波を打つ。花は6~7月、たくさんの黄白色の小さな花を、傘を広げたように枝先に付ける。実は小さな球形で秋に紫黒色に熟し、野鳥の好物。近縁の「ミズキ」とよく似ているが、〝クマノミズキ″の葉は対生に付くのに対し〝ミズキ″は互生する。花の時期もずれ〝クマノミズキ″は〝ミズキ″よりもひと月遅く咲く。名の由来は、切ると水が滴り落ちる水木で、三重県熊野地方で初めて確認されたことから。・・・▼梅雨さなか。深い緑を湛えた山々は活気に満ち満ちている。そんな中「クリ」や「クマノミズキ」の大きな樹々に咲く花々が、よく目立つ。▼クマノミズキの実は、鳥が好む実の上位に入るという。実を付けている果柄(かへい)が赤いサンゴのようで目を引くせいか。受粉時に葉の色を白く輝かせる「マタタビ」の知恵をつい連想する。▼いつ何処で起きるか、とっさの災害。“備えあれば憂いなし”災害へ備えて知恵を結集しなければ。
―2016・6・20 佐伯区湯来町にて―
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