【今月のひと枝】キヅタ(木蔦)<ウツギ科・キヅタ属>

ひと枝

キヅタ(木蔦)<ウツギ科・キヅタ属>

つる性の常緑樹。”フユヅタ” ともよばれる。細い毛のような根をツルから出して木や岩をよじ登る。本州から沖縄の暖温帯に自生。林緑や林内、原野などに普通に見られる。葉は互生に付き全縁。葉の形には変異が多く、幼い枝では3~5に裂け、花や実の付く周辺の葉は丸みのあるひし形や楕円形。初冬に花を咲かせ、見は初夏に黒く熟す。壁面の緑化や庭木、鉢植えによく利用されるのは西洋キヅタ、別名”アイビー”で、栽培品種が多い。

2月の間伐は、雪化粧した山々を愛でつつ現場へと向かう。青い空に白い雪が映えて美しい。三寒四温の候、季節が行き交いしながら訪れる春。しかし、待ち焦がれときめいた心の中にこそ春は宿っているのだろう。

杉林の中は思ったほど寒くない。うっすら雪をかぶり、赤い実を付けた愛らしい”フユイチゴ”幼い”キズタ”たち。小さいながらも、しっかりと根を張って青々と元気に生きている。そんな姿につい、来る「3・11」東日本大震災の思いが重なり、すっと背筋が伸びる思いがした。

-2016.2.21 湯来町多田の間伐部会にて-

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