【実施日】2014年10月22日(水) 雨
マレーシアサラワク大学の方をお迎えして、もりメイトキッズのフィールドであります大竹市松ケ原にて、環境教員研究部会のコンセプトや意義についてプレゼン、また竹原部会長による現地案内と簡単なクラフトの作成指導を行いました。マレーシア協会の森嶋様より環境教育のレベルの高さと熱意に、驚きと感動のお言葉をいただきました。
ここにマレーシアの現状と礼状をご紹介します。
NPO法人もりメイト倶楽部Hiroshimaの皆様へ(協会の紹介を兼ねて)
すっかり秋の気配となりました。先日は大変お世話になりました。 私は貴団体の活動を初めて見学させて頂きましたが目から鱗でした。 永年のご経験の積み上げでしょうが素晴らしい活動ですね。 当協会の取り組みについて添付しましたのでお読みいただければ幸いです。 本当にありがとうございました。 (日本マレーシア協会 森嶋 彰) |
マレーシア・サラワク州はボルネオ島に属し、ラワン材と呼ばれてきた熱帯林の宝庫でしたが、戦後の伐採でその多くを失ってしまいました。日本はその多くを輸入しましたが、もっとも多く輸入したのは広島県で廿日市港も拠点の一つでした。
その業務に従事していた当協会会員で広島市在住の河内さんが、1980年代から個人で植林活動をしていました。 それを公益社団法人日本マレーシア協会が引き継ぎ、1995年からサラワク州森林局、スリアン郡役所、マレーシア・サラワク大学の協力を得ながら、アペン地域に居住する先住民とともに在来種であるにフタバガキ科の植林による熱帯雨林再生活動を続け、これまでに約900haで30万本の植林を実施し現在も継続中です。
一方で、今、当地域では近年のヤシ油価格の高騰による農地開発のための違法な伐採や周辺地域での不法な開発が続いています。この不適切な開発で本来森林を保全すべき地域の浸食や森林の減少により発生する洪水、生産時に使用される薬剤などでの河川の汚濁、地域の集落での生活ゴミの不適切な処理などによる生活環境の変化は地域に暮らす住民の生活に広く影響を及ぼすようになっています。
協会では、この取り組みをさらに進化させる意味で、3年前から環境保全型農業の構築と生物多様性の保全を実践的に学びながら国連が提唱する 「持続発展教育(ESD)」にある国際理解教育、人権教育や持続可能な発展に関わる諸問題を理解して自然共生型社会づくりに必要な能力を有する人材の育成を目指した活動をしています。
その一環で、昨年からサラワク大学や地域の中高校・小学校などに日本の大学生を巻き込んだ活動に挑戦し始めた段階にあります。(サラワクではそのような経験がなく、手探り状態です。)そこで、本事業の現地のキーマンであるハムサウィ教授に日本の取り組みを見てもらうことを目的に招聘しましたが、多くのことを学んで先日帰国しました。特に貴団体の取り組みには多くの刺激を受けたようでした。
今後、何らかの方法で貴団体の経験を伝達していただくことが出来ないだろうかと思っている次第です。例えば、貴団体からサラワクに行っていただくとかサラワクから担当者を招聘するなどです。そのための計画づくりと資金の確保を目指したいと思っていますので今後ともどうぞよろしくお願いいたします。なお、広島県はこれまでの経緯を鑑み、下記の広島庭園を州都のクチン市に寄贈しました。
その他、関係する写真を添付しておきます。
育 苗 植 林 地
急 速 に 進 む 焼 畑 油 や し 畑 (見渡す限り続く)
先 住 民 と の 協 議 マレーシア ・ サラワク大学(カウンターバード)
先 住 民 と 日 本 の 学 生 た ち
先 住 民 と の 交 流
公益社団法人日本マレーシア協会(名誉会長塩川正十郎・現会長平沼赳夫)は、第2次世界大戦前に東南アジア全域との交流を深めるため発足した南洋協会をその前進とし、昭和31年12月11日に外務省の外郭団体として発足。以来、日本とマレーシア両国の文化・経済交流の促進及び将来を担う人材の育成と地域の開発支援をする一方で、各地に支部を設立し、地方レベルでの交流も展開しています。その一つが広島県議会の取り組みであり、議会内に「広島サラワク協会」を組織して交流を深めています。 その成果の一つが「広島庭園」です(下写真参照)。一方で、18年前からサラワク州での植林活動を続け,大きな成果を上げマレーシア政府,州政府および地域の先住民族の信頼を得ています。 この植林活動は,協会の広島支部員(名誉州民)の献身的な植林活動がきっかけになっています。
開設記念プレート(藤田知事) 広島庭園(サラワク・クチン) |
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