ヤマコウバシ

2013.12ヤマコウバシ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<クスノキ科・クロモジ属>

落葉低木。本州(関東以西)、四国、九州の山地に生育する。
樹高は3~5㍍。葉は長さ5~9㌢、幅2.5~4㌢で互生し、全縁でやや波打ち厚くてかたい。
秋に黄葉し枯れるが、枯れ葉は枝についたまま冬中残り、翌春、新芽が出た後に入れ替わる。
花は春、展開し始めた葉の間から淡黄色の小花を下向きに咲かせ、
晩秋に径7㍉ほどの黒い実を結ぶ。名前の由来は枝や葉によい香りがあることから。
別名、実を噛むと辛いので“ヤマコショウ”、葉に粘質があるので“モチギ”など。
乾して粉にして他の食材とまぜたりし飢饉の時の非常食にも用いた。

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▼山の際(きわ)で出合った“ヤマコウバシ”。
葉を落とした木々たちの中で、ここぞとばかりに目をひいた。
広島市の植物公園では「枯れても落ちない葉っぱ」を
受験生の合格祈願のお守りとしてカードやしおりにして販売し、エールを送っている。

▼今年は大雨による災害や巨大台風と、国内外で自然が牙をむいた。
「今まで経験した事のない・・」という言葉をなんど耳にした事か。

▼ささやかな希望、すさまじい破壊、さまざまな顔を持つ自然界。
その中で生かされている私たち。感動や他人(ひと)の痛みにけっして鈍感ではありたくない。

 

―2013・11・29 佐伯区湯来町にて―

 

 
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▼ブナ科の木は日本の野山に22種類ほどあるという。実(み)は“コナラ”葉は“カシワ”に似ている“ナラガシワ”意識して目を向けると そこここに生えていた▼実りの秋は植物の大仕事の時、種や実を様々な工夫や仕掛けを凝らして旅立たせ、子孫を残す。鳥や動物たちもまた生命を繋ぎ育む。お互いを必要とし支えあう、自然界の大きな愛のサイクルを見る思い▼紅葉前線が山から里に下り、「山粧(やまよそお)う」季節をむかえはじめた。彩られた風情、生命の営み、さまざまな表情を見せる季節。秋は驚きと感動に満ちている。 -2013・10・28 佐伯区湯来町にて―

 

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