エピソード3
より深い信頼関係を築き
「ONETEAM(ワンチーム)」を創造して行こう
(会報誌「もりの手紙」2020年1月号掲載)
NPO法人もりメイト倶楽部Hiroshima
理事長 山本恵由美
明けましておめでとうございます。新元号になって初めての年を迎えました。正月は前年に起こった諸々の出来事を浄化する清めの儀式と捉え、無事に生きて歳をいただいたことに感謝して、思索に耽けながら抱負を生み出しています。
昨年倶楽部では、ひとつの転換点がありました。ある事件が起き、一見マイナスに思えたのも束の間、返って変革が進むきっかけになって運営が円滑に動くようになりました。世話人同士は正常な組織運営を遂行するという大局的な視点を見失うことなく、足りなくなったら皆の力で補うことに努め、協力し合えば切り抜けられるという自信と誇を持て責任感を共有。相整って信頼関係を築けた幸運とも言える年だったと考えています。
倶楽部の立上げから23年間、本当に色々なことがありました。最初の10年のエピソード1は会の発展のため例会を中心に活動の幅を広げる部会の創設等で内部を充実。次のエピソード2は地域に貢献できる組織として活動団体の支援、希少生物の保護等、専門性を生かして外部に向けた活動を積極的に展開し、実に多くのネットワークを構築してきました。20年を超えたエピソード3は存在意義の再考。長年走り続けてきた多岐にわたる活動の精査を行っています。安全を基にして例会では計画書と報告書の提示を徹底。11月に開催した林業技法「木馬」を企画するなど、ほかでは体験できないユニークな活動も考えていきたいと。これまで数えきれないご縁によって多方面から物心ともにご支援をいただき認知度も上がり、大きく羽ばたいてきたと自負をしています。時には誹謗中傷に苦しむ事もあり、そんな時は多くの時間を犠牲にしてまで懸命に頑張ってきた力が抜け、窮地に陥る事も・・。乗り越えてこられたのは助け船を出してくれる仲間の存在と「栄光を得るためには諦めずに立ち上がれ!」「途中で放り出しては駄目!」と叩き込まれた「スポ根性」の精神からかもしれません(笑)。
日本が初の8強入りを遂げたラグビーW杯日本大会。夢と希望を与えてくれた選手やコーチのコメントには共感する多くの言葉がありました。「多くの犠牲を払ってきたからには」「向き合う覚悟」「全員がゲームプランを信じて、自分たちの役割を遂行できている。信じる力はすごい」「選手たちはケガをしていても諦めずとにかく立ち上がった。」・・・倶楽部の活動と重なり、必ず良いチームにするという決意と力が湧きました。
次のパスを誰かが受け取ってくれることを楽しみにしながら、今誰かが活動のために時間を取り、未来を考えていることを想像していただければ有難く、これからも日本チームのスローガンのように、皆さんで「ONETEAM(ワンチーム)」を創造していきましょう!