小さな成果を着実に積み重ね
多様な人たちが参加できる仕組みづくりを
(会報誌「もりの手紙」2021年1月号掲載)
NPO法人もりメイト倶楽部Hiroshima
理事長 山本恵由美
2020年は予期せぬコロナウイルスの脅威によって始まり、未だに世界中が翻弄され、混乱している状況が続いています。そんな試練の中で私たちもりメイト倶楽部Hiroshimaは、感染防止策を講じた上で自粛を最小限にし、森林の癒す力を借りて自宅に籠って不健康にならないよう体力面や精神面の健全化を優先し、出来る範囲で活動を展開していきました。
行政や企業等の事業の依頼は次々と中止や無期延期を余儀なくされ、諦めムードになっていた夏ごろ、密になる屋内や食べ物関連の事業の代わりに事業が舞い込み、下半期から空いている日程に詰め込まざるを得ない、忙しい状況となっていきました。
新たに広島市三滝少年自然の家では「キッズレンジャー」、広島市森林公園では「森の学校」も始まり、企画も担わせてもらっています。これも倶楽部が教育部門で実績を積み上げてきた評価の現れであると実感しています。
有史以来、取り組みたいと思う選択には、「ワクワクするような新たな活動」「社会変革をもたらすチャレンジになる」といった活動意欲が高まるものに着手することが大事だと考えてきました。
当時珍しかった里山文化の体現ができる場づくりや森林整備後の除伐材でのものづくり、そして全国に先駆けて子ども森林ボランティア養成講座等、未来を担う青少年の教育への参入。次々に可能性を開拓してきました。
市民活動はそれぞれのスタイルで自由に活動を進められる多様性に意味がある世界なので、独自の価値観で取り組むため、客観的な評価指標の設定が難しいと言われています。「何を目標に、どんなことに価値があるのか」を意味づけるのも自由に決めていいので、その妥当性を判定することが困難という特性があります。当倶楽部の活動はどうでしょうか。そんな活動の成果や効果を意識する努力も重要なことです。
今年は例会も部会も内容や仕組みの精査を行い、一歩前進的な中間目標を設定して「以前よりは改善している」といった小さな成果を着実に積み重ねて行きたいと考えています。
多様な人たちが参加できる仕組みづくりも倶楽部の未来像を築くのに必要なことです。この件についても部会長や例会活動を支える班長とも連携強化を図り、共に進めて行きたいと思っています。
「泥は要らない、蓮の花だけが欲しいという。泥が無ければ花は咲かない(小林正観)」今年もドロドロになりながら、素敵な3K「気高く・輝き・カッコよく!」美しい花を咲かせましょう!